日本における環境整備に関する公共投資は、戦前・戦後を通して、投資が産業基盤のための道路、鉄道、港湾などに重点的に配分されたこともあり少なかった。生活環境水準のバロメーターになる下水道の普及率、総人口に対する下水道の利用人口は、最近上昇しているものの三割程度である。国土の広いアメリカで七割強、イギリス、ドイツなど欧州各国は八〜九割の水準にある。ヨーロッパ諸国では戦前から下水道の整備には積極的に取り組んでいた。
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日本で下水道整備を計画的に始めたのは、昭和三十八年に生活環境施設整備緊急措置法が成立してからである。しかし、三十八年度から始まった第一次下水道整備五カ年計画は、五カ年間で四、四〇〇億円と年間一、〇〇〇億円にも満たない額であった。当時の下水道の普及率は一割程度であった。このため、四十二年に下水道整備緊急措置法を成立させ、下水道の整備の重要性を認識し、第二次五カ年計画をスタートさせた。しかし、その投資額も九、九〇〇億円にとどまった。